毎週土曜日「にほんごの本を読む会」(2019年1~3月)報告

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毎週土曜日3時半から、しんじゅく多文化共生プラザで「にほんごの本を読む会」を開いています。
2016年1月にスタートしましたので、4年目に入りました。

この会には、仕事で日本に滞在している人や、その家族、日本語学校の学生さんなどが本を読みに来ています。
登録も申し込みも不要で、本を読みたいと思った人が自由に参加できる会なので、毎回、何人来るか、どんな人が来るか、わかりません。レベルも好みもわかりません。楽しみでもあり、不安でもあります。

毎年1月から3月は、参加者が少なくなることが多いのですが、今年は毎回6人前後の参加がありました。初めての人もいますが、10回以上参加している「常連」さんもいて、それぞれに読みたい本を読んでいます。

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レベル別読みもの(Japanese Graded Readers) を全部読んでしまったIさんやKさんは、今、青い鳥文庫(全ての漢字に、ふりがながついています)を中心にいろいろな本を読んでいます。「窓ぎわのトットちゃん」や星新一のショートショートは人気があります。

Sさんは、文学が好きで、日本の小説を日本語で読めるようになりたいと思っています。それでも、「やさしいものからたくさん読むと小説も読めるようになる」という私たち支援者の言葉に従って、レベル0から読んでいます。5時に会が終わった後も、残って読み続けています。前回はオー・ヘンリーの「最後の葉」にとても感動していました。

毎回、1時間ぐらい読んで、15分ぐらいブックトークをします。みんなで集まって、それぞれの人が、今日読んだ本の中で気に入った本を、みんなに簡単に紹介します。ブックトークを聞いていると、その人の心が話の中に入っていることがわかり、うれしくなります。

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何回も参加した人は、多読が日本語力を向上させるのに役立っていると実感している人たちなので、多読を始めたばかりの人たちに、多読の良さを伝えてくれます。私たち支援者が話すより、ずっと説得力があります。こんな場面に出くわすと、私たち支援者はとてもうれしくなります。

今年度は4月13日から始まります。
これからも、多くの人が「にほんごの本を読む会」に参加し、参加者同士がつながることで、多読が広まっていくことを願っています。

(正会員 白石)