12月4日(日)羽田図書館 多読講演会 報告!

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一か月以上前の講演の報告で恐縮です。
2016年秋は図書館多読普及の講演活動が続きましたが、酒井理事長の2016年最後の講演は、12月4日(日)の東京都大田区立羽田図書館で行われました。

「英語多読への招待」と題する講演に集まったのは全部で37名。年齢層は30代以上まんべんなくどの年代の方もいらっしゃいましたが、40代が一番多かったそうです。ご自分、そしてお子さんの英語教育にも関心が高い方が多かったのではないかと思います。

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前半は、いままでのやり方では、どうして英語が身につかないのかという話を実例を混ぜながらお話ししました。「たくさんの言葉が溜まらない状態では、言葉は出てこない、使えない」から「体に溜める言葉も、自分にとって意味があるもの、楽しいものでなくてはいけない」に続き、実際に多読をした人たちがどんなものを読むようになったかの例が語られました。
そのあとは、恒例のOxford Reading Treeを使ったワークショップです。

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最初は、字のない本を開いて戸惑っていた方もいらっしゃいましたが、そのうち、だんだん引き込まれていくようでした。落ちているものやおかしなもの探しをして、よく絵を見る練習をしました。そのうち、「これ、すばらしい!絵がいい!これならどんどん読みたくなる!」と声を上げた方もいて、多読の入り口を堪能していただけたと思います。

最後に質疑応答の時間をとりました。
・教えてはいけないということですが、子供と一緒に本を読んでいて、「これなあに?」と聞かれたときどうすればいいですか?・多読と多聴はどちらが先でしょうか?
・絵本を読む以外の多読の方法は?
・音読はどうでしょう?

ピンとくるものがあったのでしょうか。次々に手があがり、質問がたくさん出ました。
ただ、「ペーパーバックを読むようなレベルになるには、いずれは文法が必要ですよね?」という質問も。
普通はだれでも、そう思うと思います。文法をやらずに普通の本が読めるようになるなんてだれも想像できないでしょう。でも、絵本から初めてゆっくり坂を上っていけば、長いものも読めるようになってしまうのが多読。ということは、’文法’は結局、必要ない…。
多読をわかってもらう、伝える難しさもまた感じました。

最後に、参加者の中に「多読多聴マガジン」創刊号(2006年)に理事長が書いた記事「シャドーイングのすすめ」を読んでシャドーイングをずっとやってきたという女性がいらっしゃってびっくり。また、その後、NPOの英語多読講座に見学に見えた方もいました。

参加者のみなさんの関心が高く、とても濃い、充実した講演となりました。
今後、多読図書の充実が図られて、みなさんが図書館多読を楽しんでくれるといいと願っています。

(粟野)