7月18日(祝・月) 「多読的アプローチ」とよりよい支援の実践を目指して

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7月18日・海の日に行われた、学校や英語教室で多読を支援する先生たちに向けた、支援者養成講座の報告です。

普段から忙しい日々を送っているにもかかわらず、定員いっぱいの先生方が参加されました。みなさん、「多読」については共有できていたため、さっそく実践に向けての話しから始まりました。

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まずは、新学期など1回目の授業ではどんなことをどんな風に行うか?という切り口から、文字のないORT(Oxford Reading Tree)を使って、これから始まるORTや洋書の世界や物語を楽しむ準備となるようなアクティビティの紹介があり、さっそく先生たちにも絵を楽しむ多読に挑戦してもらいました。

この他にも、さまざまなケースでの1回目を想定した多読的なアプローチの紹介をしました。これらはどんな形にせよ、最終的には「生徒各自が自分が選んだ本を自分のペースで自由に読む」という、それぞれが自主性、主体性を養っていくことで、多読の本領が発揮されるという道へ繋がります。

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随時、質問を受けながら、言語習得のサイクルへ話しが進みます。
ここでは多読からアウトプットへの紹介です。読んだり、聴いたりしてたまってきたものをフリーライティングやブックトークを通して、あらためて得た気づきへの循環です。

このことにより、より自然で本当の英語習得の機会になるという、伊藤先生からのお話に、参加された先生みなさん、大きく頷かれていました。

またスピーキングについては、参加されていた先生から「多読とアウトプットはリンクする」という、ご自身の体験からのお話もありました。ORTを読むことで「こんな風に表現できるんだ」とあらためて感じたそうです。

あわせて当事務所にある講座生にも人気の絵本を紹介しながら、絵を楽しむことで文字だけでは見えない部分を感じたり、絵に助けられることで、場面から言葉が身体にたまっていくこともお話ししました。

そして「評価」についての話も出てきました。
読んだ本の読書手帳はつけても、語数や読んでいるレベルなどで評価しない、フリーライティングでもブックトークも評価しない。目を通しても、評価ではなく、その内容に返事を書く。このように「評価されない」ことで、先に書いた自主性、主体性を養っていく効果に繋がることも、強調されていました。評価については、すぐに取り入れるのは難しいことかもしれません。けれども、こういう考え方があるということは、広く伝わって欲しいと願っています。

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参加された先生が持ってきてくださった Floppy !

静かななかに熱気があふれる、あっという間の3時間が終わり、時間中も本のタイトルが出てくるごとにメモを走らせていたみなさん、こぞって終了後は本棚から本を取り出し、写真を撮っていました。中には「あああ、これでまた多読ビンボー」と、嬉しそうに写真を撮っている姿も!

NPOでの支援者養成講座が始まって3年目を迎え、あらためて多読の広まりを実感した1日でした。

お集まりいただいたみなさん、ありがとうございました!またお会いできることを楽しみにしています。

とりまとめ次第、いただいたアンケートを紹介します。
また次の支援者養成講座は年末から年始あたりを予定しています。
日程が決まり次第、告知しますので、Twitter、Facebookのフォローをお願いいたします!

(事務局/大賀)