第4回多読支援セミナー「原点から飛躍へ」無事終了!

LINEで送る
Pocket

恒例の夏の多読支援セミナーが8月22日(土)に行われました。
残暑真っ盛りの中、75名の方(日本語教育関係者40名、英語教育関係者34名、韓国語教育関係者1名)が集まりました。いつもと違う8月後半の開催ということもあってか参加者が例年より少なめでした。会場は、昨年に続いて今回も文京学院大学女子中学校女子高等学校です。

午前10時35分
粟野副理事長の司会で、文京学院大学女子中学校女子高等学校の岩井主幹教諭より、文科省も多読に注目しているというご挨拶がありました。続いてアスク出版・ネリーズ・センゲージラーニング・大修館書店が協賛企業として参加してくださっているという紹介がありました。

午前10時45分
「をさなごのやうに」というタイトルで酒井邦秀理事長の講演が始まりました。

Exif_JPEG_PICTURE

まず、英語多読の受講生katobushiさんの英語でのスピーチというデモンストレーション。英語のできなかった自分が、学校教育の中でいかに害されていたかを気づき、今の話せる自分になったかという内容でしたが、発音も素晴らしく、易しい言葉で豊かな表現ができるということが証明されたスピーチでした。

Exif_JPEG_PICTURE

酒井先生の講演は、この3年間で見つけたこと、という話から始まりました。

氷山が海面から顔を出している図をスクリーンに映しながら、「ことばは文字だけではない、けれども音だけでもない。海面 下にある、考え・気持ち・場面・物語があって、初めて音が出てくる」音を支える、海面下の「考え・気持ち・場面・物語」を、充分あふれさせること、それも bitesizeで。という事を話されました。

幼児は、まず意味のない音の模倣から始まって、1音から1語へ。2語3語4語へ。とことばを発展させていく。これが、をさなごのやうに、ということなのだ。原点は多読三原則だが、3年目の現在そこから飛躍。をさなごのやうに+TADOKU三原則だ。ということです。

ここでワークショップ

かなり早い英語の音に合わせて、会場全員でもごもごシャドーイング。
英語以外の言語で全員で、シャドーイング。
ベトナム人とヨーロッパ人の、日本語シャドーイング実践の音を聞きました。何回かのシャドーイングで、だんだん日本語に近い音になってくることを聞き取ることができました。

〈質問〉 日本語教師 Aさん

もごもごシャドーイングなどのシャドーイングで、耳が開発されるのですか?語学の発達に、どういう効果があるのでしょうか?

〈酒井先生回答〉

指導していた大学受験生の合格例を挙げて、説明。受験生は、シャドーイングをしているうちにどこで意味が切れるのか、体でわかってきたため、読解が容易になったのが効果だと思われるとのこと。

ここでひとまず午前の部は終了。午後は、今年始めて英語教育関係者より大人数だった日本語の先生方がBALスタジオ、英語の先生方が1階の教室を使っての分科会となりました。(続く・・・)

Exif_JPEG_PICTURE
(お昼休み)

Exif_JPEG_PICTURE
(書店のにぎわい 実は開会前です)

Exif_JPEG_PICTURE
(気になるわが「にほんご多読ブックス」の売り上げは?)

Exif_JPEG_PICTURE

(仙台国際日本語学校作の多読読みもの、今回の目玉は新作「あいちゃん」!)

(松田 記)