第3回多読支援セミナー「多読で何が変わるのか?」無事終了!

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8月3日(日)、第3回多読支援セミナーが行われました。参加者は96名!

詳しくはそれぞれの議事録の準備ができ次第あらためて報告しますが、、まずは猛暑のなか参加していだいたみなさん、事前準備から当日の設営、運営をお手伝いいただいた会場の先生のみなさん、スタッフに感謝し、ざっと当日の流れをご紹介します。

開会の宣言は、今年の会場である、文京学院大学女子中学校女子高等学校の佐藤芳孝校長。
次に、「多読で変わること~支援者であり実践者からの視点」という講演を文京学院大学女子中学校女子高等学校教諭村岡千秋さんよりお話しいただきました。
読むというのは、単に文法と語彙で並んだ活字を読むことではなく、書かれた世界を読むこと、だから、多読の入門には、絵を見ることがとてもの大切だと村岡先生は強調されました。自らのスペイン語獲得の例もなるほどと思わせられました。

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つづけて当NPO理事の粟野真紀子が「日本語多読の歴史と現状」について話しました。多読を始めるにあたって、レベル別読みものを自ら作らなければならないという英語にはない苦労、そして、それの読みものを使った入門者への多読授業、在日歴が長いけれど読み書きが出来なかった人への多読の効果を示す動画が披露されました。

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その後は、英語tadokuクラブのみなさんによるワークショップ「多読はここから~絵を読む~」です。ここでは実際にORT(Oxford Reading Tree)を使って「絵から始める多読」を体験していただきました。アンケートでは「楽しかった!」「目から鱗が落ちた」という回答をいただきました。こういう回答をいただくことからも、まさに「絵から始める多読」は百聞は一見にしかずですね。これからも講座やセミナーなどで、実際に体験していただく機会を増やしていきたいです。

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多読入門はまず、絵から。

Exif_JPEG_PICTUREグループに分かれて、絵をよく見て気づいたことをメモ。そしてそれをみんなでシェアしました。

Exif_JPEG_PICTURE「ここにこんなものが落ちている」「ヘンなおじさんがいる・・・」 絵をよく見て、物語の世界に入りました。

このように午前中は、言語を問わず共有できることを中心とした講演、体験の時間を全体で過ごしました。そして午後は日本語、英語と言語ごとに分かれ、それぞれで実践報告や、質疑応答を行い、充実した1日となりました。

午後の英語部会

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さまざまな意見交換が活発に行われました。

日本語部会では、レベル別読みもの以外に目を向けようということで、まず、多読図書(おもに絵本)のレベル分けをしました。

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絵と字のバランス、繰り返し、絵で内容がわかるもの等々をものさしに、レベル分けしていきます。

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レベル分け結果発表。おすすめの本を披露し合いました。

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多読実践をしている先生から簡単な実践報告のあと、グループに分かれて意見交換をしました。

またこの日は、アスク出版、オックスフォード大学出版局、Mary Glasgow / Scholastic UK、ネリーズ、ロイヤルブックス(順不同、敬称略)より協賛をいただき、多読図書の展示、販売も行われました。協賛いただき、ありがとうございました。

私たちの多読支援セミナーは、個々の研究発表をする学会ではなく、年に1度集まって、多読に関してさまざまな角度から多くの支援者の方と語り、学び合えるセミナーにしていきたいと思います。初めての方、リピーターの方の両方に満足していただけるよう、今回の会をよく振り返り、反省点は来年に活かしたいと思います。(粟野・大賀)