第2回 多読セミナー 大盛況!

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8月4日(日)第2回多読セミナーが開かれました。(都立大田桜台高校にて)

今年は、午前10時半開催、午後5時終了という1日の長時間セミナーです。
全体会と別に、日本語と英語に分かれての分科会も設けるなど、昨年より一層中身の濃いプログラムをと、計画しました。
し かしながら、そんな長い時間のセミナーにどのくらい来てくださるか、集客に関してはハラハラしっぱなし・・・。7月中旬でもまだ目標の半分にも届かず、気 を揉みましたが、結局、スタッフ含め101名が集まり、ホッと胸をなでおろしました。英語関係者と日本語関係者はほぼ6対4の割合でした。

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まず、理事長から、「学会とはちがう、参加者が情報交換できる場にしたい」との抱負が語られ、会がスタートしました。

「多読支援とは?」のスピーチは、都立大田桜台高校の鈴木徹教諭。NPO多言語多読の新理事でもあります。

大 田桜台高校は、多読授業を採り入れて5年目。高1、高2は週4時間の多読授業で文法授業無し。図書館には、英語多読の本がずらりと並び、非常に恵まれた環 境で理想的な多読授業を行っている学校です。(多くの方がこの日、図書館見学をされ、歓声をあげていらっしゃいました)

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鈴木さんによれば、「多読支援」にはマニュアルはない。手探りで、個人個人に対してアドバイスをして支えていくもの。ただし、原理原則は外してはいけない。それは、教師側が「教えない。おしつけない。テストしない」
これを踏まえてアドバイスしていく。ゴールは、「支援がいらなくなること」

いい支援をするために、支援者は、生徒のロールモデルになること。自分もたくさん読んでガイドができるようにならなければならない。また、生徒との信頼関係を築くこと。
などなど、具体例を織り込みながら話されました。

次に、企業での多読支援、児童英語教室、日本語多読の紹介があり、午後のワークショップへ。

英語tadokuクラブの大熊さん、青江さんによるワークショップ「多読はここから
~絵を読もう~」
字のない絵本を読む練習をしました。
字 面を読んで、「知らない単語がないからわかった」ことがイコール「読めた」ことでしょうか。多読では、それを読めたとはみなしません。本の世界にちゃんと 入っていくことが「読めた」ことです。(逆に知らない単語があってわからないところがあっても、その世界が楽しめたら、「読めた」ということです。)
会場からは、まるで子供に還ったように「ハイ」「ハイ」と手が挙がり、絵についての発見をみな口々に発表していました。

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3時からは分科会。
英語関係者と日本語関係者に分かれての多読談義?

英語は、受験に関して多読がどんな効果を上げたかを鈴木徹教諭が述べ、その後、事前に提出してあった参加者からの質問に、会場の参加者が答えるという形式で会が進みました。
「多読をはじめる前のオリエンテーションはどうするか」
「文法を学ばなければいけないと思っている生徒をどう巻き込むか」
「読書記録をつけない子への対処」
「読書嫌いの子への多読支援」
などについて質疑応答がありました。

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日本語は、海外の大学、国内の日本語学校の先生3人にまず多読授業実践報告をしていただきました。その後、海外大学、国内大学、ボランティア、日本語学校、小・中・高校別に分かれ、多読についての報告、質問等について話し合いました。

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終了後のアンケート回収率は75パーセント。
多くの方に感想をいただくことができました。
後半の時間が足りなかったというご指摘が何点かありました。次回は、参加者のみなさんにたっぷり話していただく時間をとりたいと思います。

数年前とは、多読も実施校が増え、輪が広がったと実感したセミナーでした。今後、みなさんの輪をつなげ、広げる役割に徹していきたいと思います。

JGR多読文庫はおかげさまで、昨年を大幅に上回る113冊をお買い上げいただきました。

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また、印刷資金カンパは26,650円集まりました。印刷がんばります。
ありがとうございました!!
(粟野)