Happy Reading!!
おとながこどもたちとおなじようにやすやすと、楽しみながら言葉を獲得していくには二つの方法があると思います(いまのところ・・・)。
一つは多聴・シャドーイング、もう一つは多読です。
多読については、もうその効果は明らかだといっていいのではないでしょうか? やさしい絵本からはじめてたくさん本を読んでいくと、いつの間にか(!)大人向けのペーパーバックを楽しめるようになる・・・このことはSSSの掲示板に寄せられた何千という報告で明らかだと思われます。多読が効果をあげるには二つのことが必要です。一つは「たくさんのやさしい本」、もう一つは「いままでとちがう読み方」です。
こどもの読むものを奪ってきて、とても薄い、厚さ数ページの絵本からはじめます。
そこからすこしずつ、(自分でも気づかないくらい)すこしずつレベルを上げ、ときにはやさしいレベルを読みながら何百冊という本を読むと、なんとおとな向けのペーパーバックも楽しく読めるようになります。
こどもの読み方をまねします。
こどもは本を読むときに(読み聞かせてもらうときに)とてもわがままです!
一つ一つの言葉がわかろうとわかるまいと、話がおもしろければどんどん先を急がせますが、全部の言葉がわかってもつまらなければ、すぐに飽きて投げ出します。
おとなはほとんどの場合頭が固いので、こどもとおなじようにわがままに読むためには、多読三原則を利用します。
頭の固いおとなには耐えられない「いい加減さ」ですが、こどもは平気です!
ここまで、「ペーパーバックを楽しんで読む」というような表現を何度も使ってきましたが、疑問は当然あると思います。「辞書も引かず、文法も学習しないで読めるようになるはずがない」というのはとても「よくある疑問」です。
これについてはこのサイト全体でお答えするしかないと思いますが、ここではごく簡単に答えておくと・・・ 要するにこどもが母語をつかえるようになるのと同じで、
ということになります。
大人向けにもう一つ付け加えると・・・
おとなたちが上のことを納得するにはunlearnが必要です。つまり、
ということですね。「和訳できる」とか、「単語の訳語をすぐ言える」とか、「品詞分解や構文分析ができる」ことが「読む、読める」ということではないのです。
失敗例は山ほどあります。わたしの大学の授業ではこども向けペーパーバックを読み始める人は1年間で4割。つまり6割の人はこども向けのペーパーバックすら読めるようにならないわけです。
SSSの掲示板では何千人という人が多読を歓迎してくれていますが、挫折した人もその何倍もいると思われます。
こどもたちはほとんどの場合、母語の獲得に失敗しません。それにならって、だれでも外国語を獲得できる道を探るのがこのサイトですが・・・
現在のところ、大学の授業で半数以上の人がペーパーバックを読めるようにならないのは、やはり言葉の獲得に対して受け身だからでしょう。「単位のため、成績のため」と思って授業に参加していると、どうしても自分から読書に入りこむことができず、ついに多読を楽しむにはいたらないようです。(ほかにも理由はありますが、単純化して、いちばん大きな理由をあげました。ほかにはたとえば「会話の授業でないと関心が持てない」など。)
では一般社会人の場合はどうでしょう? 自分から「やる気」のある人が多読をはじめると思われますが、それでもかなりの割合で「多読はあわない!」という人がいそうです。途中で投げ出す人の調査はなかなかむずかしいのですが、いつかぜひ本格的に調べて、このサイトで公表します。でもいまはまだまだ成功例を集めること、研究することに力を注ぐときだと思っています。しばらくお待ちを!
ただ、これまでの観察(!?)では、うまく行かない(と感じる)人にはある傾向があるような気がします。それは「unlearnが足りない」ことです。
unlearnには2種類あります。
お勉強英語も、かたくなな姿勢もこどもにはないものです。
「お勉強英語」は多読をはじめるとすぐに雲散霧消しはじめます。学校英語の訳語の知識、細かい文法の知識は次から次へ壊されていきます。
ところがunlearn(雲散霧消)の速度は「姿勢」によってまったくちがってくると思われます。せっかく絵本から「自然な英語」がはいってきても、「お勉強英語」がそれを跳ね返してしまう・・・ お勉強英語に熱心に取り組んだ人は、辞書や文法によらない知識をなかなか信用できないのですね。逆にTOEICや英検は信頼できると信じていて、頼りすぎる・・・
実はこの「姿勢」がいちばんの阻害要因になって、多読による英語吸収を妨げていると、いまのわたしには見えるのですが・・・ そういう人たちは、ぜひこどもに学んでください!
だから「こども式」!