Happy Listening and Shadowing!!
このサイトが提案する「こども式」は
聞く、話す、読む、書く
という言葉のあらゆる面について、
こどもたちの好奇心、わがままさ、柔軟さ、貪欲さを
まねする道を探ります。
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このページは、下記雑誌内「多聴特集」の初期原稿です。(内容・主旨が変わるものではありません)
多聴多読マガジン 2007年 10月号 [雑誌]
(在庫に関してはこちらをご確認ください)
『多聴多読マガジン vol.5』の特集1(きょうから始める「多聴」入門)はどうでしたか?
いえいえ、かならず買って読んでくださいと言っているわけではありません。あの特集を一言でいえば、多聴のはじめ方なんていうものは本当はない、一人一人が「楽しく聞けるかどうか」で判断すればいいということでした。
音声素材を楽しく聞いているかどうかを判断できて、しかもお金がいっぱいあれば、「聞きやすさレベル」なんていうものは本当はいらないのですね。けれども、多聴をはじめたばかりというおとなは自信を持って「俺が悪いんじゃない、素材が悪いんだ!」と開き直ることがなかなかできません。それにたいていのおとなには無限のお金もない・・・
そこで、「効率よく」素材を選ぶためのおおまかな「聞きやすさレベル」を提案できたらというのが、特集1のアンケートをはじめた動機でした。
特集1の原稿ははじめ、下のような形で編集部に提案しましたが、特集でひたすらアンケートに答えてくださいと訴えるのはいかがなものか、とまことにもっともな意見が出て、その後すっかり書き直して、実際に掲載された形になりました。
ここで元の形をみなさんに読んでいただくのは、『多聴多読マガジン vol.5』の特集をさらに先に進めて、音声素材の聞き比べをお願いしたいからです。
長いお願いですが、ぜひ読んでください。そして趣旨に賛同したら、自身で聞き比べをして、どっちがどっちより「聞きやすい(聞きにくい)」という結果をお寄せください。二つだけ比べて送ってくださっても結構です。たくさんの人がそういう比較を報告してくだされば、きっと本当にみなさんの主観だけでできた「聞きやすさレベル? 聞きやすさチャート?」ができると思います。楽しみにしていてください。
よろしくお願いします!
なお、引用は二つあります。
一つは「多聴の効果を最大限にするためにやってはいけないこと」を提案しています。
もう一つは「多聴アンケートへの協力お願い」です。
非常に成功したとはいえ、多読用の「YL」も本当は複雑で、一つの数字では表せないものです。けれどもKLはYLに輪をかけて複雑なようです。KLの尺度としてすぐに思い浮かぶのはYLと分速(1分間に何語聞こえてくるか)でしょう。まったく同じYLの内容を同じ速度で聴いても、男性の声と女性の声では「聴きやすさ」がちがう可能性があります。また、その内容を知っているかどうか、さらに二度目か三度目か、といったことで「聴きやすさ」は違ってくるでしょう。さらにさらに、効果音があるかどうか、一人の人の朗読か、ドラマ仕立てか、などによってちがうようです。その複雑さを一体どうやって見やすい尺度あるいは図表にするかについて、みなさんに協力をお願いしたいと考えています。
「幻のKL」探求の全体について説明します。まず本誌(第5号)でいわば「ベンチマーク素材」を提案します。それはチャートのページで色タイルで表された素材です。読者のみなさんにはベンチマーク素材の比較をお願いします。十分な報告が集まったところでおそらく来年の前半には、なんらかのKLあるいは図表(多聴チャートと呼びます)を提案します。(比較が収束せずに、KLの提案をあきらめる可能性もなしとしません。なにしろ世界初の(?)企てなので・・・)
さて、その予備調査にあたる5月末からはじまったアンケート回答でも、やはり「聴きやすさ」を決めるのは、YLでも分速でもないようです。「多聴多読マガジン」の過去のチャートでは、仮に縦軸に「YL」をとり、横軸に「分速」をとって、2次元平面にさまざまな音声素材を並べました。けれども「聴きやすさ」はもっといろいろな要素が関係しているらしく、たとえばSSSの掲示板の「ありあけファン」さんはアンケート回答の中で、「低いレベルしか聴いていないけれどもYL との相関は全く認められないように思います」と書いて、さらに「おそらく,もっと広い範囲の YL で調べても同じ結果となるでしょう」と予想しています。
わたしたち調査メンバーも同じような予想を立てていたので、YL以外にいったい何が「聴きやすさ」を決定するのかを見つけ出すために、多読をすでにやっている人20数名にお願いして、1回ごとに試聴素材の数を絞りながら、3回のアンケートに答えていただきました。
第1次アンケートでは、それぞれの人が過去に聴いたことのある素材を、できるだけ主観的に「あれとこれならこっちが聴きやすい」という風に比較して、聴きやすい素材から聴きにくい素材まで並べてもらいました(多聴特集生データ エクセル版、html版)。ですが、並んだ素材の総数は膨大なので、その中から複数の人が挙げた素材を抜き出して、それを何人かの人がどう評価しているかを表にしたものです。これを見ても「聴きやすい」素材が人によってずいぶん違うことがわかります。(「聴きやすさとは何か」について何も指定しませんでした。それこそが中心の課題なので、まずは自由に解釈してくださいということでした。)
多聴特集雑誌掲載:聴きやすさくらべ(回答者のコメント付き)エクセル版、html版
自分にとっての「聞きやすい」を探してみよう音源一覧(誌面p.18-22)
※全てサンプルを聴くことができます。
その違いを生む要素は何なのでしょう? それがわかれば、「聴きやすさ」を数字で表すことも可能になるかもしれません。それがアンケートで浮き上がってこない場合は、数字ではなく、ほかの手だてで「聴きやすさ」を表現することを考えなければなりません。
3次にわたるアンケートで、10を越える「代表的な」素材の比較表が寄せられました。これをそれぞれの人の縦軸とします。縦軸は主観的な「聴きやすい ←→ 聴きにくい」を表していることになります。
そこで横軸に一体どういう要素を用意すると、比較した作品がきれいに45度の直線上に並ぶのでしょうか? YLではないらしい? 分速でしょうか? それとも数字にはならない何か、たとえば内容がとても好きとかすこし嫌いとか大嫌いといった要因でしょうか? なにか「聴きやすさ」を決める要素が見つかれば、それを「聴きやすさの尺度」つまり「KL」とすることが可能になるはず・・・
この調査は今回の特集からはじまって、いつか横軸が見つかるまで、あるいは横軸の探索をあきらめるまで続きます。今回はおもに縦軸を中心に見てください。代表的な比較表を?個並べました。みなさんが多聴をはじめたら、ぜひこの中の代表的な素材(ベンチマーク素材?)を聴いてください。そして、この中のどなたかと似ていないか、確かめてみて下さい。そうしたら、その人の比較表を参考に次の作品を選ぶといいかもしれません。KLあるいは多聴チャートの役割はそんな風に、ほかの人の経験を参考にしやすくすることにあるはずなのです。
今回のアンケートに答えてくれた人の中から、こういう質問が出てきました。「聴きやすさとは何か」という根本的な問題にもかかわる質問ですが、現段階では調査したわたしたちも答えを持っていません。なにしろ「多聴」という言葉自体がまだはじまったばかりなのですから。 ただ、いまは漠然とこんな風に考えています――少々強引かもしれませんが、リスニングは精読、多聴は多読に当たるのではないか? つまり
(少々強引な分け方かもしれません。みなさんの意見を求めます。)
そこで、あくまでコンピュータソフトでいう「ベータ版」として、多聴三原則なるものを考えました。自信作ではありません。むしろ「作業仮説」として披露して、今後みなさんの感想や意見をうかがって整えて行こうと思います。二原則になるかもしれないし、四原則、五原則になるかもしれません。 ではいわゆる一つのたたき台として・・・
つまり多読と同じですね。中でも大事な二番目についてはアンケートにこういう感想がありました。
●リスニング、シャドーイングで分からないものを聴くことに当初抵抗があり、その後抵抗がなくなった方がいましたら、抵抗がなくなった理由を教えてください。
という質問項目に、
最初は抵抗がありましたが、続けているうちに、「分からなくてもどうってことない」「あとでだいたいのことは分かるようになる」と、心底実感できて、それからは何を聴いても平気になりました。
と答えた人がいるのです。これは多読初期によくある疑問に似ていて、その氷解するときとそっくりですね。また別の人は、
最初は「日本語訳」が無いと解った気がしなかったために必死に訳そうとしていた。また、素材の訳本などを探していた。(英語を英語としてまだ理解(聞く)耳に慣れていなかった。
ということです。二人とも、100%理解を放棄した時から多聴がはじまったと言えそうですね。「お勉強」の姿勢は多読だけでなく多聴にも害があるようです。 全部わからなければいけないと思ってはじめたら、わからない部分がどんどん気持ちの負担になるでしょう。「そのうちわかるようになるさ」と高をくくることができれば、わかるところをつなぎ合わせて楽しむ余裕ができるのではないかと思われます。
どうですか?
音声素材を楽しむ道が、だれにとっても開けてくると期待しています!
多聴特集雑誌掲載分(回答者のコメント付き)エクセル版、html版
雑誌では2色刷で表現されていますが、エクセルではフルカラー(?)になっているので、それぞれの聴きやすさが見比べやすいと思います。ほか、回答者のみなさんのコメントも掲載しています。(多聴多読マガジンではp.14-17の表になります)
こちらは特集にむけての生データです。雑誌にも掲載されていますが(p.13)、
1. 今まで聞いた音源を「主観で」聞きやすい順に並べてもらいました(1次アンケート)。
2. 1をとりまとめ、重複の多い音源のうち、web上でサンプルが聞けるものを中心に、2次アンケートを行いました。
3. 2をさらにとりまとめ、10本の音源にしぼりました。これらは、既聴者が多く、人気のあるもの、入手しやすいもの、web上でサンプルが聞けることなどを考慮し、しぼりこみました。
4. 自分に合った「聞きやすさ」を見つけてもらい、また実際に「聞き読み」を体験してもらうために、本特集にはGR5作品の音源がスクリプトとともに収められています(p.24以下)。アンケート回答者には上記10本に含めるかたちで「聞きくらべ」をしてもらいました(3次アンケート)。
ここの1、2の段階の生データです。回答が膨大なので見にくい部分もありますが、回答者のみなさんがいままでどんな音源に触れていたのか、ぜひご覧になってください。