児童英語教室で学校英語!?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

学校英語というのは困ったもので、いろいろ悪さをしています。
中でも驚くべきことは明治以来150年も成果がないのに、
まったく変わらない嘘を教えている!

5文型はそれほどの歴史はありませんが、
「I=わたし、you=あなた」や、「it=それ」、「the=その」
「be=です、ます、いる、ある」、「get=得る」、「climb=登る」
なんていうのは英和辞典さえ気がついていない長寿の間違いです。

で、最近の英語熱の結果、学校英語が幼児にまで降りてきた・・・

最近こんなメッセージをもらったのです。

近頃気になることがあります。

他の英語教室から移ってきた幼児や小学生が、
好きな食べ物なあに?などと聞くと
中学校のテストの模範解答のように答えます。
そこからおしゃべりを膨らませようとすると固まってしまうのです。

なんでこんなに日本人は「型・パターン・お決まり・定番」が好きなんで
しょうね? なぜですか? そんなのちっともおもしろくないではないですか!

「中学校のテストの模範解答」なんていうのはつまらないものの筆頭、
極致、どん詰まりですね。でも、だれもが「正解」と認める答えを
しなかったら点数をもらえないわけで、日本ではそのことを幼い頃から
たたき込まれるので、ほかの人と同じだと「安心」する。
気が弱いというか、自分がないというか、人まかせというか・・・

そういえば思い出すことがあります。
あるとき、一橋大学のアメリカ人の先生が怒っていました。
「学生同士で会話をさせると、質問をどんどん変えるのはなぜだ?」
というのです。わたしはまだ大学で英語の授業を始めたばかりの若いときで、
その先生が何を怒っているのか、まったく分かりませんでした。

いろいろ聞き返してわかったのは、学生がたとえば
「あなたの出身はどこですか?」などともう一人の学生に尋ねる。
「九州です」などと答えると最初の学生が次の質問をする。
「好きな食べ物は何ですか?」!

これでは相手に失礼だと件のアメリカ人は憤慨していたのです。
そんな風に質問を変えたら、「九州出身」という答えを無視している。
実際にある会話なら「あ、そうですか、九州のどこですか?」とか、
「九州ですか。ぼくはまだいったことがないんですよ」とかなんとか、
相手の答えを受け入れて、そこから次の質問が出てくるはず。

型やパターンやドリルやトレーニングとしての「英会話」は
人間の交流がないのですね。だから「おしゃべりが膨らまない」!
でもこどもだからたぶん洗い流すのはそれほど大変ではないのでは?

おとなは大変ですよ、場合によって。
もっともおとなでもあっさり洗い流せる場合があるようで、
その実例を前日大府で見てきました。
近いうちに報告しますね。お楽しみに!