4月30日 宮城県多賀城市立図書館で多読講演会!

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ゴールデンウィーク2日目の4月30日、お天気にも恵まれ、宮城県多賀城市を目指しました!
途中、仙台で日本語多読支援仲間の先生たちとお昼をご一緒してから、多賀城市立図書館へ。

多賀城市立図書館は、レンタル大手TSUTAYAやTポイントカードなどの事業を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が指定管理者となる、いわゆる「TSUTAYA図書館」です。佐賀県の武雄市、神奈川県海老名市に続き、昨年3月にオープンしたばかり。

図書館に蔦屋書店やスターバックスがあり、建物もインテリアもおしゃれで、比較的若い利用者が多いようでした。家庭に例えると、1階はリビング、2階はゆったり読書できる書斎、3階は研究や学習のための勉強部屋という雰囲気で、1階はお店あり、カフェありでちょっとにぎやかですが、2階以上は利用者がシーンと静かに本を読んだり、本を選んだりしていました。イベントも、ヨガやEnglish Cafe、コンサートとさまざまな年齢層の市民が気軽に集まるテーマが用意されています。

さて、「多読で英語を身につける」と題した本講演&ワークショップには、約50人の方が参加されました。これまでの講演に比べると若い層、そして男性が多かったようです。

酒井理事長が、話の皮切りに、多読を知っているかどうか聞いてみると三分の一の方の手が挙がりました。すでに多読を実践している方はそのうち数名。
次にNHKの講座を聞いている人?と聞いてみると、5人ぐらいの方が手を挙げました。すかさず酒井理事長から「すぐに止めなさい!」の声が。ここから、今までの「英語学習」とは全く違う「多読」の話に突入していきました。

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まず、多読で英語を話すようになったり、ペーパーバックを読むようになった子どもやお年寄りの例が語られ、それを可能にした多読の三原則の話に移っていきました。

「辞書をひいてはだめ。わからない言葉が出てきたら?・・・・見なかったことにして飛ばしてしまう!段落全体がわからなかったら・・・?」
「見なかったことにする」
「そう!その通り!!」

参加者のみなさんとの息もだんだん合ってきた(?)ところで、三原則で一番大事なのは「楽しく読むこと」、そうしてなだらかな坂を苦労なくすこしずつ登っていくと、気がつくと山頂!、という多読の真骨頂が語られました。

 

トークの後は、参加者のみなさんにOxford Reading Treeを実際に読んでもらいました。と言っても、文字を隠して・・・。
絵をよく見ること、絵の中の仕掛けを探すことと指示されて、みなさん楽しそうに絵を「読んで」いらっしゃいました。
「Oh,no」「cross」「mess」などいくつかの言葉を探して場面を味わう体験も。

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多読の敷居はこんなにも低いこと、そして、従来の「英語学習」の考え方を捨てれば、多読は苦労なく楽しくできることがわかっていただけたでしょうか。
後は、仲間の存在とやさしい大量の本ですね。多賀城市立図書館では、すでに「多読サロン」という多読仲間が集まる会をはじめているそうです。今後少しずつ多読本が増え「多読サロン」が活発になることを祈っています。

司書さんの後日談では、ゴールデンウィークが明けた今現在、図書館のORTのstage1と1+は、ほぼすべて貸出し状態だそうです!
早速、みなさん、読んでくださっているんですね!

(粟野)