2月26日(日)、東京・新宿区立大久保図書館主催(協力:NPO多言語多読)の日本語多読ワークショップ「やさしい日本語の本を読んでみませんか?〜ゼロから始める楽しい日本語多読〜」が、図書館がある大久保地域センターの会議室で開催されました。私たちの働きかけで初めて実現した2015年6月28日、翌年の2016年6月19日の第2回目に続き、今回はいよいよ3回目です。
今回集まってくださったのは10名でした。ほとんど日本語学習の経験がない小さいお子さんとお母さん、流暢におしゃべりする日本語力がある小学生、日本語学校の学生、日本に短期留学中の大学院生、日本で働くお父さんなど、学習歴も学習目的も、母語も年齢もさまざまでした。(母語はフランス語、スペイン語、韓国語、中国語でした)
14時開催。まずは、多読をはじめ地域の国際交流活動に熱心に取り組んでいらっしゃる米田館長からご挨拶をいただきました。その後、粟野から簡単な多読に関する説明をし、早速読書を開始しました。
参加者のみなさんにはだいたいのレベルに分かれてテーブルを囲んでいただき、支援者が一人一人の学習歴を丁寧に確かめながらレベルや好みが合いそうな本を勧めました。読み方は人それぞれです。
ひらがながやっとわかるぐらいの方は支援者といっしょに音読しました。
幼児向けの絵本、そして、「レベル別日本語多読ライブラリー にほんご よむよむ文庫」(アスク出版)のレベル0、「にほんご多読ブックス」Vol.7,8と進んでいきます。
漢字を手掛かりに、絵や字を一つ一つ指差して確認するように読んでいく方もいます。
初級後半から中級の方は、「よむよむ文庫」のレベル1,2,3を主に読みました。
ヘッドフォンでCDの朗読を聞きながら聞き読みする方もいれば、CDを聞いてわかるもののそれだと読んだとは言えないと、こだわりを持って字をたどり直す方もいました。
小さいお子さんは支援者が次から次へと勧めた本に「いや」の連発です。自分で選びたいお年頃でしょうか。子どもたちの本選びは、司書さんたちが熱心に手伝ってくださいました。
1時間半みっちり読書を楽しんで、13時30分、多読の時間が終わり、それぞれ読書記録を書いていただきました。「好きな本はどれでしたか?」という粟野の呼びかけに、すかさず「きんぎょがにげた」(福音館書店)を持ち上げたお母さんは、よほどその本が気に入ったのでしょうか。感想を聞くと、みなさん「楽しかった」と言ってくださいました。
その後、館長さん、司書さんたちの案内で建物2階の図書館をツアーしました。日本語多読の本を置いてくださっているし、絵本は本当にたくさんあります。
最後に、通いやすい場所にお住いの皆さんは、図書カードを作成して解散しました。
図書館の蔵書を利用して多読する方が増えるといいですね。
さて、次回の図書館多読はなんと夏に開催とのこと。これまで年に1回だったものが、今年は複数回になりそうです。次回をお楽しみに!
(作田)