12月18日(日)第2回多読授業相談会報告

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12月18日(日)午前10時半~12時半 NPO多言語多読事務所にて、第2回 日本語多読授業相談会を行いました。
多読授業相談会は、セミナーではなく、参加した方たちが多読授業について自由に語り合える場です。昨年は20名の先生の参加があり盛況でしたが、今年も、我々スタッフを含めて17名の日本語教育関係者が参加しました。アメリカの大学の先生が4名、日本の大学の先生が4名、聾学校の先生、日本語学校の先生と背景も多彩な顔触れです。昨年と同じく、すでに多読授業をなさっている方とこれから始めようという方がいらっしゃって有意義な情報交換の場となりました。
副理事長の粟野が進行役を務め、開会となりました。%e3%83%95%e3%82%a1%e3%82%a4%e3%83%ab_000

自己紹介の後、早速、多読授業を始めた先生から「授業中、読んでいるふりをしてぼーっとしていたり、寝ていたりする学生がいる」というお悩み相談が・・・。

それに対して、「聴き読みをさせてはどうか」「教師からどのくらい話しかけていますか」「読みたい本を持ってこさせるのはどうか」「リラックスしていること自体は良いことだ」などの意見が次々に出ました。さらに、教室で学生同士、おすすめ本を紹介しあうなどでクラスメートから刺激を受けるようにしてはどうか、雑誌や写真だけの本、漫画本なども教室に持ち込むのもいいし、DVDをみるのでもいいなどと授業を実践している先生方からの現場を知っていればこその声が・・・。

また、子どもの多読について、「読んでいても理解できているのかどうかが分からない」という話には、「嬉しそうにしているなら、それでいい」「わからない言葉があっても絵を見てわかれば、それでいい」「楽しんでやっていることは身につく」「何回も繰り返し読んでいる本はどれか、よく観察したら?」などの意見がありました。いずれにしても、長い目でひとりひとりを見ることが大切だということです。

「多読を授業のカリキュラムに組み込むのは、教育機関の上層部や同僚の理解を得るのが難しい」というこれから多読を導入する先生のお悩みには、「15分くらい、というところから多読を始めた」「面白い、力がつく、という学生の声が上層部を動かした」などという経験談が出ました。
実践を重ねていらっしゃる先生方がさまざまな体験談を熱く語る様子は実に頼もしく、経験の浅い先生のみならず、こちらも励まされました。
教育機関の上層部だけでなく、学生からも多読の効果の証明を求められるが、どうしたらいいかなど、即、解決しにくい問題も残りましたが、成果を焦らずに多読の力を信じていこう、という結論になりました。

その後、先生ご自身が作られた多読用読み物や、学生さんが作った制作物をお持ちになった方もいらっしゃって、全員で見せていただきました。素晴らしい出来でした。また、私たちからは学習者と日本語話者が共同で、しかも短時間で読み物を作るワークショップ(10月29日開催)でできた読み物をスクリーンに映写してお見せしました。教える側からの視点ではない読み物作成に、参加の皆さんからの関心が寄せられました。
楽しんで授業をしていらっしゃる先生方のお話が、有意義で面白く、また、来年もこのような会を設けられたらいいな、と思いました。

午後は、日本語読み物作成会のメンバーの忘年会でした。続いて参加してくださった先生方もいらっしゃって、楽しい時を過ごしました。

松田 記

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