9月17日(土) 再び 多読とリライト講座@浜松 とアンケート 報告!

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9月17日(土)にジャボラNPO主催「日本語ボランティアのための講座」で「多読とリライト講座~外国人の自己学習につなげる~」を行いました。
7月の1回目には、多読の講義の後、レベル0の読みものを作りました。今回は、レベル2か3の読みものに挑戦します。
さて、どのようなものができるでしょうか。

講座は、1時半から開始なのですが、1時にはほぼ全員が集まって、前回お配りした資料や今日リライトする素材の読み込みなどされていたのが印象的でした。
なんてみなさんまじめで熱心なのでしょう!

さて、講座開始。
最初の1時間は、初参加の方もいらっしゃったので、多読についての復習をしました。
「多読というのは、どういうことでしょうか?」
「多読の4つのルールとは?」
「それにはどんな意味があるのでしょうか?」
前回の参加者に問いかけると、次々、きちんとした答えが返ってきたのもうれしかったことの一つです。

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その後、リライト作業に入りましたが、最初に前回までに完成させたレベル0の作品の回覧がありました。
すばらしいイラストがついて、どれもなかなか素敵な作品に仕上がっていました。
文化庁のサイトでいずれ公開されるそうですので、ご期待下さい!

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この日のお題は4つ。
リライトは、「稲むらの火」と静岡県に伝わる昔話
創作は、時間を守る大切さをテーマにした子ども向けの読みものと大人向けの読みもの

日頃大人を教えている方はリライト、子どもの学習支援に関わる方は創作に挑戦しました。

「稲むらの火」は、昭和12年から数年間、国定教科書に採用されていた津波から村人を救った浜口梧陵のお話です。
私たちのにほんご多読ブックス(大修館)にも入っています。リライトメンバーには若者もいて、古い資料を読み解くのに苦労されていました。

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昔話は、正直者の旅籠の主人が、部屋に財布を忘れた旅人に何里も追いかけて届けさせるというお話です。
お伊勢参り、小判など時代に特有な言葉をどう処理するか、熱心に話し合われていました。

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「時間を守る大切さに気づかせる」読みものを任されたグループは・・・?

直接的に「時間を守らなくてはいけません」と書いては、面白くないし、通じにくい。これをユーモアにくるんで楽しく伝えられたらいいですね、とアドバイスをしたものの、さてどうしたらいいでしょう、私にも正解はないのですが・・・。しばらく話合いを重ねるうち、やはり「三人寄れば文殊の知恵」ですね。二つのグループとも、かなり楽しいお話の展開を考え出しました。最後のアイデアの発表時間には、みなさん大笑い。これも完成が楽しみです。

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この日もあっという間の3時間でした。

 

本日の講座の感想は以下の通りです。みなさんがリライト作業のツボをしっかり捉えていること、楽しんだことが伝わってきます!
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・リライトを1時間でやるのは正直難しかった。しかし、みんなで意見を出しながら、いろいろな言い方を検討するのが面白かった。
・文型、表現を調整し、思うように仕上げるのは難しいと感じた。分かりやすい教材ができるようにしたい。
・自分の言語学習に多読のルールを使っていこうと思った。一時期していたが、またやってみようと思う。
・支援者としての心構えが大変勉強になった。じっと見守る姿勢が何事にも大切なのだと考えさせられた。
・多読について前回忘れていたことを思い出させていただいた。リライトグループでいろいろな意見を出し合って楽しかった。
・レベル2のリライト講座は創作「時間を守ることは大切」というテーマで取り組んだ。教訓的な話にならないよう楽しく読んで気付けたらいいという内容で何とかストーリーができた。話の中にオチがあるといいという先生のアドバイスが参考になった。
・ジャボラ以外の方とご一緒できてよかった。新しい発想でご意見を伺うことができた。
・レベル2を目指してのリライトは、わかりやすい短い文にしたり、レベルの言葉を確認したりしながら組み立てていくのが難しかった。しかし、6人で話し合いながら進めることができた。完成が楽しみ。
・創作は何もないところから作り上げなければならないためとても難しいと思ったが、とても勉強になると思った。
・普段使っている何気ない言葉一つ一つに難しさがあるのだと気付いた。とても面白い講座だった。
・今日も大変時間が早く過ぎていった。つい使えるかなと思う言葉がレベルに合わず考える必要があったが、その考える時間が楽しかった。
・リライトの実習を通して、やさしい日本語で表現する難しさを学んだような気がする。多読のほうは支援の具体的な方法を教えていただき、この先関わることがあれば参考にしたいと思った。
・大変興味深く楽しく過ごすことができたが、全て吸収できなくてそれが残念だった。今後、日本語ボランティアに何かの形でかかわりたいと思った。
・「リライト」の意味も分からずに参加したが、人に伝える、人に教えることのノウハウをとても分かりやすく教えていただいた。外国の方への日本語支援だけでなく、子ども、友だちなど、どんな人・事にも通じることだと学んだ。
・教材を作るときの注意点などを考えることができ、有意義な時間を過ごすことができた。

(粟野)