3月31日 AATJ 2016 Annual Spring Conference報告

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3月31日(木)10:50~12:30  AATJ (全米日本語教育学会)2016 Annual Spring Conference(会場:シアトルシェラトンホテル) でNPO多言語多読理事、川本かず子がパネル発表しました。

パネルタイトルは「読む! 読む! 読む!:日本語力全般を引き上げる自発的読書の支援」

南カリフォルニア大学の熊谷由香さんをチェアマンに、1人20分+質疑応答5分で発表しました。 50人くらいの方が聞きに来てくださいました。

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1、南カリフォルニア大学、熊谷さん「多読授業における教師の役割・評価・学生の伸び方」

2、ノートルダム大学、纐纈憲子さん「『読む』から『創る』へ:日本語多読プロジェクトの試み」

3、NPO多言語多読、川本「多読向けの読みもの作成方法と市販本の選び方」

4、マサチューセッツ工科大学、長谷好美さん「読んで世界を広げようーー中上級向け読みプロジェクト」

前日のリハーサルでは、7分以上オーバーの私。ばっさりと切って本番ではぴったり!でした。

全員の発表に共通していたのは、支援者は押し付けない、教えない、テストしない、評価しない。学習者が自分の読みたいものを読む授業であること。

熊谷さん、纐纈さんの発表からは、多読によって学習者がのびのびと楽しく実力をつけていることがよくわかりました。学習者が読んでおもしろかったとき、楽しそうにその内容をほかの人に伝える姿を見せてもらいました。また、それが発展して、読みものを作ったり、歌やゲームまで作ってしまう熱心さに感心しました。

でも、こんな多読から広がる世界が実現できたのは、NPO多言語多読が10年以上開発作成してきたレベル別読みものがあってこそのことだとつくづく自負の念を強めてしまいました(笑)。

私は、多読向けの読みものの作成方針や具体的な執筆時の留意点、市販本の選び方など実物を見せながら解説しました。読みもの作成も市販本お勧めも、多くの方の協力、情報の共有が大切なことを伝え発表を終えました。協力したいという方も何人かいらして嬉しい限りです。
隣の部屋の本屋のブースでは、アスク出版刊行「レベル別にほんご多読ライブラリー よむよむ文庫」が売れ行き好調だったそうです。
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(上はアスクのブースの写真です。閑散としているように見えますがさにあらず。朝8時から夕方5時までトイレに行く暇もないほど盛況だったとか。「よむよむ文庫」のサンプル本が大人気で、たくさんの人がブースを訪れてくれたそうです。これはたまたま人がいなかったときの写真??)

北米では多読が広まりつつあることが実感できましたが、この発表で多読を初めて知ったとか、こんなすばらしい授業ぜひやってみたい、という先生方も多く、これからの普及に期待を持ちました。

発表から一晩明けた1日金曜日朝、熊谷さんと纐纈さんの泊まっているホテルの部屋で、「多読を語る会」を持ちました。すでに実践をしている熊谷さん、纐纈さん、多読で博士論文を書かれたハワイ大学のサンドームさんが、多読を始めたばかりの先生方に熱く語ってくださいました。最近多読クラブを始めた先生や大胆にも2コマの授業のうち1コマを多読に当てた先生も、やり方を間違えてはいなかったと確信を持ってくださいました。
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(アメリカで多読実践をがんばっているみなさんと)

短い滞在でしたが、なかなかに実りあるシアトルの3日間でした。
(川本)

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