3月19日(土)『英語多読への招待』@武蔵野プレイス報告

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NPO多言語多読には、9つの英語多読講座がありますが、その他、武蔵野市や三鷹市の市民がつくるグループ「だれでも多読武蔵野」の英語多読サークルと連携協力しています。
3月19日(土)に、その「だれでも多読武蔵野」と「NPO多言語多読」が共催で、初の英語多読講演&無料体験会を行いました。
以下、「だれでも多読武蔵野」の幹事役・藤原さんからの報告です。

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当日朝10時。
NPO多言語多読ホームページと武蔵野市報での告知だけだったにもかかわらず、武蔵境駅前の「武蔵野プレイス」に22名の方が集まってくださいました。「だれでも多読武蔵野」のメンバー9人も加え、31人の熱気あふれる講演会に。参加者の中にはお母さんとお子さん連れが5組も含まれていました。

NPO理事長、酒井先生のお話は、電通大時代に、Timeなどの難しい記事を使った和訳読解中心の授業から学生の目線に合わせたORTを使った多読の授業にどうしてシフトしていったか、という話から始まりました。
続けて、中学・高校の授業で扱う英語は圧倒的に量が少ない、質も悪い、そして、英語の単語と日本語の単語は決してイコールではないことが理解されていない、などこれまでの英語教育の間違いが例を挙げながら指摘されていきました。
20160319

途中で休憩を挟んだ時に、最前列に座られていた60代くらいの女性が、中学校の英語の授業は基礎だから、それが一番大切だ、私は酒井先生の考えとは違う、と言って帰られるという一幕もありました。
後半、英語の基礎ってなに?なにをどこまでやれば基礎ができたと言えるのか、それはだれにもわからない、という話になりました。酒井先生も私たちもぜひあの女性に最後までいていただいて感想をお聞きしたかったと残念に思いました。

母語を使えるようになるために、赤ちゃんがどんな基礎を身につけるのか。それは決して中学校3年間でやる授業内容のようなものではなく、周りの大人や子供たちから話しかけられる言葉やテレビなどから聞こえる言葉をたくさん浴びて自分で真似しながら習得するものです。多読が浸透しにくいのは、言語習得は机に向かって勉強することだと思い込んでいる人たちがまだ圧倒的に多いことにも原因があります。
今回、多くの参加者が先生のお話に共感しぜひ多読をやってみたいと言ってくださったのは、自分の今までのやり方がダメだと感じ、柔軟な心で多読を理論的に受け入れられたからです。

こういう場をたくさん設けて、より多くの人に、英語で苦しんだ過去から解放されて楽しんで他の言語が使えるようになることを知ってもらいたいと思いました。

また、今回は子供に多読をと考えて参加されているお母さんが多かったことから、酒井先生は「楽しんでやるのならよいが無理矢理はよくない。親の下心があってはダメ。親が楽しむ後ろ姿を見せることが大事。多読は何歳からでもできるのであせらないこと。」と、やんわりと釘を刺しました。それも今後浸透してってほしい姿勢だと思います。

酒井先生のお話は何度聞いても発見があり、初心に戻れて清々しい気持ちになります。
ありがとうございました!

「だれでも多読武蔵野」 藤原愛