2月28日(土) 名古屋市中川図書館「やさしい英語多読入門」講演会の報告!

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みなさん、こんにちは。NPOの多読講座を受講中のkatobushiです。先日、名古屋市中川図書館で、酒井先生(NPO多言語多読理事長)による講演会「やさしい英語多読入門」が開かれました。僕も体験談話者の一人として参加させてもらったので、その時の様子を報告します。

会場には約60名の方が集まり(その内約4割が既に多読をご存知でした!)、活気あふれる講演会でした。それもそのはず、募集を開始してわずか2日で席が埋まったそうで、急遽、定員を倍にするもまだ足りない、という状況だったようです。

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講演は、「多読の歴史」を紹介するところから始まりました。12年前、電気通信大学で多読授業を始めることになったきっかけから、多読仲間の試行錯誤によって多読が少しずつ進化してきた様子が丁寧に語られました。こうやって歴史を知ると「非常識でわかりにくい」多読もスムーズに受け入れてもらえるようでした。中でも、「苦労しなければ身につかない」というところから「苦労するから身につかない」とういうふうに考え方を変えていく、そこが一番難しい、という話には、会場全体が深く頷いていました。

また、多読の三本柱(1.多読三原則、2.大量のやさしい絵本、3.仲間)のうち、仲間の大切さについて、「言葉は独学で身に付くものではない」「伝えたいこと、伝えたい相手がいなければ、そもそも言葉は必要ない!」という話がありました。僕も多読経験者として、楽しく一緒に語りあえる仲間がいればどれほど多読が上手くいくか、少しだけお話しさせてもらいました。

質疑のコーナーでは、「どれくらいの理解度のものを読めばいいのか?」という質問が出ました。酒井先生の答えは「本人が楽しめているのであれば理解度など気にしなくていい」「どれくらい読めているかは自分で判断すればいい、試験や資格や教師など、決して外から判断されるものではない」と、きっぱり。自信をもって楽しく多読を進められるよう、力強く背中を押している姿が印象的でした。

講演の最後には、今後の図書館の役割と展望ということで、大量のやさしい絵本と共に、図書館が仲間の集まる場となってほしい、それがこれからの多読の「核」になる、という話がありました。

終了時間を過ぎても質問が相次ぎ、図書館の外でも体験談話者が質問攻めにあっていて、今後ここで交流会が開かれる時には是非参加したい、と連絡先を交換されている方もいました。既に中川図書館がこの地域の多読の「核」となる、小さな一歩を踏み出したようにみえてとても嬉しかったです。僕の街にも多読仲間が支えあう場をつくりたい、そんな想いが生まれた一日でした。
(katobushi)