2月1日 埼玉県川口市日本語スピーチコンテスト報告

LINEで送る
Pocket

2015年2月1日(日) 13時30分~16時30分に、「第6回川口市日本語スピーチコンテスト」が、川口市日本語スピーチコンテスト実行委員会主催、川口市教育委員会後援、川口市在住外国人サポートネットワーク協力で、川口総合文化センター・リリアにて開催されました。

審査員は、川口市教育委員、財団法人埼玉県国際交流協会理事長、外国人大学講師、日本語教師、多言語多読スタッフ(昨年に引き続き、審査員を頼まれました)。
川口3
(受賞者と審査員)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今年は4カ国6名が出場。テーマ「つながる」で、日本での生活、日本人との交流などを通して考えたこと、感じたことを、また自国の話をユーモアや感動を交えて5分間スピーチで披露しました。

スピーチコンテストの各賞を受賞した方は以下の通りです。

金賞   『電車の中で見る日本』              崔 眞英(チェ ジンヨン )   韓国
銀賞   『思いやり』                            エジェクポクポ オメナ   アメリカ
銅賞   『日本語の素晴らしさ』                劉 可妍(リュウ カケン)    中国
敢闘賞 『一人っ子政策』                  李 超祥(リ チョウショウ)   中国
『わたしと日本をつなぐ場所~日本語教室』      李 朱郷(イ ジュギョン)    韓国
『日本とネパールの架け橋』                デェヴィコタ デェヴィ プラサット   ネパール

金賞に選ばれた崔 眞英さんは来日して5カ月、渋谷の日本語学校へ通っています。 スピーチは 『電車の中で見る日本』。

川口2

日本の朝の満員電車には驚いた。混んでいる電車の中で息をするのも苦しいのに、新聞を読む人、韓国人と違い無口で無表情な人。ある日、満員電車の中で気分が悪くなり倒れた人がいたが、韓国なら大騒ぎになり、大丈夫かと心配して声をかけるのに、やはり日本人はだれも何もしない。無表情な日本人にびっくりした。ところが電車が次の駅に着くと、非常ベルを鳴らす人、駅員さんを呼んでくる人、周りの人がみんなで倒れた人を助け出した。無関心ではなく、静かで実は優しくて素早い日本人。とても感心したと語ってくれました。

銀賞は中学校で英語を教えているエジェクポクポ オメナさん。2011年、東日本大震災の時に秋田県に留学していました。被災して夫を亡くした老婦人の稲刈りを手伝に行った時の話です。

川口3

稲刈りの最中に、オメナさんは気付かずにカエルを殺しそうになった。その時、とっさにおばあさんがカエルを助けてくれた。夫を亡くしたおばあさんが小さなカエルの命を大切に思った。「わたしたちとおばあさんとカエルは思いやりでつながっている。思いやりには文化を超える力がある」と力強く語りました。

 銅賞は来日1年の劉さん。「日本語の素晴らしさ」を、例をあげて話しました。「一生懸命」は命を懸ける。新月から3日目に出る「三日月」、きれいな夕焼けの「黄昏」、結び付き助け合う「絆」…。「素晴らしさを感じる」と語り、これからも日本語の言葉を正しく勉強していきたいと結びました。

それぞれ、細やかな観察眼の光った素敵なスピーチでした。
みなさんのお住まいの地区でもきっと、日本語スピーチコンテストが行われていると思います。ぜひ、一度足を運んで、日本に住む外国の方と「つながって」みてください。
(田中)