12月5日 金曜多読講座(英語)の報告! なんという豊かな実り・・・

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今晩はわたしは興奮のあまり絶句せんばかりでした・・・こんなことが起きるなんて・・・

いや、次回も、その次もしっかり目を見開いて観察しなければ喜んではいけない!

このところ金曜夜のみなさんは忙しくて、しばらく展開がないように見えたのでした。
実はそれでわたしはいわゆるカンフル剤を用意して講座開始に臨みました。

けれどもそれはまったく必要なかった。
まず第一に、みなさんが借りて読んできた本の返却作業の時に、Oさんが
Dragon Slayers’ Academy の3冊合本版を1冊半、読んできたことにびっくり!
わたしは「わー、ずいぶん遠くまで来た・・・」と感慨に、ひそかに、ふけったのでした。
Oさんは忙しくてなかなか定期的には講座に参加できない人なのです。
でも、休み休みだけれども時間があれば必ず来てくれて、ここまで来た。

そして講座が始まって、日直はYさんにお願いして、わたしはできるだけ口をはさまずに
いたわけですが(もちろん挟みすぎましたが)、最初の作業(名作絵本のYouTube風
読み聞かせ)で、わたしはいなくてもいい、いやいない方がいいことが判明。

つまり、Yさんの英語による仕切りの下、日本語がたまに混じりながらほとんど英語で
読み終わったばかりの絵本についてのディスカッションが「何気なく」進んでいく--
その様子(やりとりのタイミング、みなさんの表情)は日本語でブックトークをしている
時とまったく変わらない。これがわたしには感激でした。いよいよみなさんは
支援者がいらないところまで来つつある・・・

ところが次にktbさんの「名作絵本のYouTube風読み聞かせ」で、みんながびっくり。
ktbさんの選んだ本は Mr Tiger Goes Wild という絵本でしたが、この本は生きることの
メタファーであり、tadokuのメタファーだと言い出したのでした。そして、そのメタファーたる
ゆえんを英語で滔々と(と言っていいと思われる勢いで)語ったのです。

これにはみなさんびっくり、「ktbさん、どうしちゃったの?」という声が上がったほどでした。
ktbさんによれば、10月以来必死でついて行っているMOOCSの修了証コースで
がんばっているためかもしれないとのこと。(それは一部うなずけます。Kさんが
わたしのわからない語を使っている、と言いましたが、Kさんとktbさんはほとんど同じような本を読んで、聞いてきたわけで、字幕なし多観も同じように楽しんで来ました。
違いがあるとすればMOOCSしか考えられない?)

ところがきょうはこれでは終わらなかったのです。
3番目に読み聞かせをしたのは日直(facilitator)のYさん。
Yさんの朗読がすばらしかった。「どろんこハリー」でした。
なんとも言えません。言えないけれども、ここでがんばらないと報告の意味がなくなります。

まず第一に、わたしは4月の「話す・書く中心クラス」出発の直前に、
クラスの到達目安として、「ゆったり聞いていて楽しめる読み聞かせ」という花火を
打ち上げたのでした。ほとんど場合、日本人による英語の絵本の読み聞かせは
「ゆったりと聞いて楽しめる」というわけにはいきません。耳に両手を当てて、
必死で聞き取ろうとしないと何を言っているかわからないか、
まったくのカタカナ音で分かることは分かるけれども、一応全部の文字を
学校英語風に読み上げただけで、気持ちも楽しさも伝わりにくい場合がほとんどです。

「ゆったり聞いていて楽しめる読み聞かせ」は、かなりはったりの強い花火になる可能性が
ありました。それが「卒業目安」の4ヶ月前にほぼ実現してしまった・・・!
わたしはわざとほかの作業をしながらYさんの読み聞かせを聞くともなく聞くように
してみました。(「ゆったり聞く」をやってみたわけですね。)すると、本当に驚いたことに、
英語がすべてするっと頭に入ってきました。何カ所か「おっとっと」というところが
あったのですが、何カ所かってことがそもそもすごい。

ほとんどわたしは耳を疑いました。ほかの受講生も、本当に驚いて
(驚くところがすごいとも言えます、たしかに)、わかりやすかった、と言いました。
そしてみんなでどうしたのかと問いただしたのですが・・・
YouTubeでその絵本の朗読を見つけて、20回から30回、シャドーイングをしたそうです。

実はYさんはシャドーイングが大嫌いなのです。
けれども「どろんこハリー」が大好きだったから、そんなにシャドーイングができた・・・
やっぱり 愛 でしょうか? 愛のあるシャドーイングは愛のない機械的シャドーイングに
勝る--こう書いてみるとあったり前田のクラッカーですね。

そしてもう一つ。YouTubeの読み聞かせに真剣に取り組んで、Yさんはいくつか
大事な発見をした--わたしの見るところ二点あります。
一つは わたしが1年近く前から受講生のみなさんに言ってきた「分厚い音」が
どういうことか分かってきた、というのです。絵本の終盤近く、Finally の f の音は
分厚く出さなければ気持ちが乗らないとわかったということだと思われます。
「分厚い音」が出ると、ゆったり聞いて楽しめる読み聞かせになるはずです。

二点目は、he や she を強めるとスルッと言えないから、弱めなければならない、
ということに気がついたことです。これにはKさんもおおいに賛成していましたが、
その通りです。代名詞なんて、ほとんどの場合強く言うことはありません。
強く言わなくていい語を強く言うと、リズムが狂い、聞いている人はどこに
注目していいかわからなくなって、「ゆったり聞いて楽しむ」というわけにはいかなくなる。

さて、こんなに長い報告は初めてだと思いますが、最後にSkypeおしゃべり会のために・・・
Mさんはつい最近ktbさんとKumoyamanの主催する土曜Skypeおしゃべり会に
参加し始めました。その結果、「しゃべりやすくなった」そうです。
木曜の講座では、(まだ報告していませんが)講座終了から1時間、英語日本語まじりで
おしゃべり会を始めました。きのうの様子ではとても楽しいようです。

金曜日の講座は終わるのが9時。それに始まる前に1時間おしゃべり会をやる余裕はない。
そうするとやはりSkypeかなあ・・・? みなさん、機会さえあればどんどん英語を話すことが
楽になるはずなんですが・・・

ああ、もう寝ます。これからが楽しみ! もう一つ書きたいことがあったのだけれど、
それはきのうの木曜多読講座でも同じことがあったので、そちらの報告に回します。
みなさん、おやすみなさい・・・